【矯正①|1年8か月後】マウスピース矯正終了!前歯のガタガタはどう変わった?
目次
マウスピース矯正開始から1年8か月。ついに治療が終了しました
今回は、当院の開院当初から通院してくださっている40代女性の患者様の、マウスピース矯正終了時の経過をご紹介します。
以前から前歯のガタガタとした歯並びを気にされていましたが、費用や抜歯への不安から、なかなか矯正治療に踏み切れずにいらっしゃいました。
2024年に当院へ来院され、虫歯や歯周病の治療を終えた後、マウスピース矯正を開始しました。
途中、歯が計画通りに動かず、追加アライナーの作製やリンガルボタンを使用したゴムによる牽引なども行いましたが、治療開始から1年8か月で矯正治療を終了することができました。
これまでの治療経過はこちらからご覧いただけます。
3回目の追加アライナーで右上の前歯を最終調整
前回の記事では、なかなか前方へ動かなかった右上の側切歯(前から2番目の歯)にリンガルボタンを装着し、ゴムで牽引する治療をご紹介しました。
約2週間のゴムによる牽引で、側切歯が前方へ移動し、歯のねじれにも大きな改善が見られました。
その後、3回目となる15枚の追加アライナーを作製し、残っていた歯の位置や向きの細かな調整を進めました。
今回は、ゴムによる牽引から2週間後の写真と、3回目の追加アライナー終了時の写真を比較してみます。
- ※ゴムによる牽引から2週間後

- ※3回目の追加アライナー終了時

ゴムによる牽引で前方へ移動した右上の側切歯を、追加アライナーによってさらに調整しました。
当初は隣の前歯の裏側に重なるように位置していた側切歯も、周囲の歯と並び、自然な歯列のアーチに近づきました。
マウスピースだけでは動かしにくかった歯も、リンガルボタンによる牽引と追加アライナーを組み合わせることで、最終的な歯並びを整えることができました。
初診時から1年8か月。歯並びの変化を振り返ります
※初診時
※矯正治療終了時
初診時には上下の前歯にガタガタとした歯並びが見られ、特に右上の側切歯は内側に大きく入り込んでいました。
治療開始から約9か月で下の前歯のガタガタはほぼ解消され、その後は右上の側切歯の位置やねじれを中心に調整を進めてきました。
途中で追加アライナーを作製したり、リンガルボタンを使用したりと、当初の治療計画を調整する場面もありました。
矯正治療では、最初の計画通りに歯を動かすことだけでなく、実際の歯の動きを確認しながら、必要に応じて治療方法を変更していくことも重要です。
今回も、それぞれの段階で歯並びの状態を確認しながら治療を進め、最終的に矯正治療を終了しました。
光加速装置を併用したマウスピース矯正
今回の患者様は、光加速装置を併用しながらマウスピース矯正を進めました。
一般的なマウスピース矯正では、1日20〜22時間程度の装着を基本とし、7日ごとに新しいマウスピースへ交換する方法が広く用いられています。
しかし、実際の生活では、飲み会や旅行、外食などで十分な装着時間を確保できない日もあります。
装着時間が不足した場合には、交換時期を延長してもらっております。
その結果、7日交換の予定が8日や9日交換となり、治療期間が長くなるケースもあります。
今回の患者様は、光加速装置を併用し、当初は4日ごとにマウスピースを交換する計画で治療を開始しました。
実際の交換ペースには多少の変動がありましたが、最初の52枚は平均約5日ごとのペースで使用し、約8か月半で1回目の追加アライナー作製に進みました。
もし通常の7日交換だったら、治療期間はどのくらい?
今回の患者様は、初回のマウスピース52枚に加え、3回の追加アライナーを作製しました。
実際に使用したマウスピースの枚数は以下の通りです。
| 治療段階 | 枚数 |
|---|---|
| 初回アライナー | 52枚 |
| 1回目の追加アライナー | 32枚 |
| 2回目の追加アライナー | 12枚 |
| 3回目の追加アライナー | 15枚 |
| 合計 | 111枚 |
さらに、追加アライナーを作製してから患者様にお渡しするまでには、毎回約1か月の製作期間が必要です。
(設計、製作、輸送のための期間)
今回は3回追加アライナーを作製しているため、製作待機期間は合計約3か月になります。
また、途中でリンガルボタンとゴムを使用した2週間の牽引期間もありました。
これらの期間はマウスピースの交換期間とは別に必要となったため、追加アライナーの製作待機期間約90日と、ゴムによる牽引期間14日を合わせた104日も計算に含めます。
交換ペースによる治療期間の比較
仮に111枚のマウスピースを、7日・8日・9日ごとに交換した場合、それぞれの治療期間は次のようになります。
| 交換ペース | マウスピース使用期間 | 待機・牽引期間 | 合計期間 |
|---|---|---|---|
| 7日交換 | 777日 | 104日 | 約2年5か月 |
| 8日交換 | 888日 | 104日 | 約2年9か月 |
| 9日交換 | 999日 | 104日 | 約3年 |
| 今回の実際の治療 | 待機・牽引期間を含む | 1年8か月 | |
※計算は111枚すべてを各交換間隔で使用し、追加アライナーの製作待機期間90日とゴムによる牽引期間14日を加えた概算です。1か月は約30.44日として換算しています。
このように、同じ111枚のマウスピースを使用する場合でも、交換ペースの違いによって必要な期間には大きな差が生じます。
一般的な7日交換で進めた場合は約2年5か月、8日交換では約2年9か月、9日交換では約3年という計算になります。
矯正治療は一般的に3年から4年の治療期間が必要なことが多い理由はこのためです。
今回の患者様は、追加アライナーの製作待機期間やリンガルボタンによる牽引期間も含めて、1年8か月で矯正治療を終了しました。
単純計算では、7日交換の場合と比較して約9か月、9日交換の場合と比較すると約1年4か月短い期間となります。
ただし、これらは同じ枚数を一定の交換間隔で使用した場合の理論上の比較です。
光加速装置によって治療期間がこれだけ短縮されたことを示すものではありません。また、光加速装置による治療期間短縮の効果については、現時点で十分に確立されているわけではありません。
実際の治療期間は、歯の動きやマウスピースの装着状況、追加治療の必要性などによって異なります。
治療終了後は歯並びを維持するための保定期間へ
マウスピース矯正が終了しても、それで歯並びの管理が終わるわけではありません。
矯正治療によって動かした歯は、治療終了後に元の位置へ戻ろうとすることがあります。これを「後戻り」といいます。
そのため、矯正治療終了後は、リテーナーと呼ばれる保定装置を使用して歯並びを維持していくことが大切です。
今回の患者様も、長年気にされていた前歯のガタガタが改善し、矯正治療を終了することができました。
今後も定期的に歯並びや噛み合わせ、歯周組織の状態を確認しながら、きれいになった歯並びを長く維持できるようサポートしていきます。
これまでの治療経過
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